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[書評] バール、コーヒー、イタリア人 グローバル化もなんのその

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日本では当たり前にあるお店だが、イタリアでは見当たらないお店は多い。 

例えば、コンビニ、スタバ、24時間営業のスーパーなど…… 

その代わりにどこでも見かけるのが、Bar(バール)である。 

バールは日本人が連想するような夜の店ではなく、朝や昼間にエスプレッソをさっと飲んでぱっと立ち去る、カフェとも少し違う、独特のお店だ(と思う)。 

本書では、バールやコーヒーから眺めるイタリア文化について書かれている。 

ちょっと観光しただけでは分からない、イタリア人がどんな事を考え、どんな日常を送っているかを知る手がかりになる一冊である。 

ー以下、本書より一部抜粋。 


「いいかい、温められたカップは香りを逃さないんだ。カップを温めておくナポリの習慣は、エスプレットの香りを客に最大限に楽しんでもらうための心づかいなのさ」 
(中略) 
「ナポリのちゃんとしたバールでは、エスプレッソを頼むと、必ず、グラス一杯の水が同時に出てくる。これをカフェの後で飲むのは野暮なんだ。必ず、先に水だ。そうやって口の中をきれいにして、エスプレッソをじっくり味わってもらおうってことなんだ。その後もその余韻をずっと楽しむから、水で洗い流してしまってはダメなんだよ」



ある時、イタリアで男子を出産した日本人の友が「あら、男の子は衣装代が大変ね」と心配されて仰天していたが、それほど孔雀男が育つお国柄。私もまた、老舗カフェでは、人間観察と美男の物色こそ、正当な楽しみ方と心得る不埒(ふらち)なやからである。


「ナポリにはね、カフェ・ソスペーゾと言って、誰か、ゆとりのある人がバールに入って、一杯のエスプレッソを飲んで、二人分のエスプレッソ代を払っていく。すると、その後から懐の淋しい人がやってきて、バールの主人に『カフェ・ソスペーゾある?』と訊ねる。主人がこっくりうなずけば、その人はただでエスプレッソを飲めるってわけなの」

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Category: おすすめ本, イタリア